報告者:東京事務所 新石
フエ・トゥイビュウ地区にあるBAJの直営畑(通称トゥイビュウ畑)には、多目的スペースとしてあずま屋を設置しています。伝統的なデザインの建物で、わらの屋根がトレードマークです。建設してから5年以上が経過しており、その間、豪雨や台風にも見舞われてきたため、ここ1年ほどは建物の損耗が激しい状態でした。
(ダメージを受けたあずま屋)
(はがれた屋根)
いつも現地事務所から2週間に一度のペースで直営畑の様子がレポートされるのですが、この穴の空いた屋根が気になっていました。この度、ようやく修理が完了しました。
(修理作業の終盤)
当初はちょうどいいわらが見つからなくて苦労しました。またわらの入手先が見つかっても今度は屋根をつくれる職人を探さなければならず、時間がかかりました。しかし、逆にいえば、手配が難しいからこそ私たちのシンボルマークの希少価値も高まります。伝統的なデザインが地域で少なくなってきたからこそ、こだわりたいと思いました。
(いったん屋根を外して作業を開始)
(わらを敷き詰めていく)
(わらの調達に苦労しました)
そもそも直営畑とは何なのか、屋根修理が完了したタイミングなのであらためて振り返ります。
直営畑はフエの直売所をサポートするために2016年から運営しています。役割は主に2つです。「実験」と「見学」です。
直売所で売られている野菜や果物は参加している農家メンバーの畑で収穫されたものですが、それだけだと品種に偏りが生まれます。野菜の種類を増やすためには農家メンバーの方に新たにお願いしないといけませんが、まだ売れるかどうかわからない野菜の栽培を受け入れてもらうことは大変です。そこで直営畑です。BAJが率先して実験的に新たな作物を育て売ることで、農家メンバーの方たちにも説得力を持って新たな野菜をおすすめすることができます。
(直売所)
もう一つは、消費者教育の現場としての役割です。小規模農業を持続可能にするためには、質の高い野菜や肉を売るだけでは足りず、消費者に地域の農業文化の価値を理解してもらい親しんでもらうことも重要です。そのため、お客さんが気軽に訪れることができる畑をつくりたいと思いました。あずま屋もそうしたゲストの休憩場所として設置しました(あずま屋は2018年に完成)。
(子どもたちの環境教育の一環で収穫体験と調理実習の場所としても活用しています)
残念ながら、コロナの影響もあって、直売所のお客さん向けに行なっていた畑訪問のイベントは長らく中断状態です。しかし、ようやくパンデミックも収まり、屋根も直りました。これからいろいろな方たちにトゥイビュウ畑に訪問してもらえるようにしたいと思っています。
しかし、まだ壁に穴があいています。涼しいからいいかな(笑)
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