報告者:フエ事務所 Nhu
BAJは、ベトナム・フエ市の小中学校3校で環境教育を実施してきました。なかでも地域の伝統文化を積極的に伝えています。伝統文化は地域の自然環境と調和して伝えられてきたことで、同時に環境も守り育ててきたことを学ぶきっかけにしています。フエのコロナパンデミックが落ち着いた昨年は、2年ぶりに子どもたちと外に出かけ、夏休みの課外活動としてフエの伝統文化が残るいくつかの村を訪ねました。<2022年夏休み課外活動 Part1 Part2>
今年は6月10日に、ラムモンクアン中学校とファム・クアン・アイ中学校の6年生から8年生(*)合計40名で、フエ市郊外のヴァン・ザ村に最近整備されたアグリツーリズムの施設「ヴァン・テ・ガーデン」を訪れ、フエの伝統文化を体験しました。
(*)ベトナムの教育制度は、小学校が5年間(1年生~5年生)、中学校が4年間(6年生から9年生)です。
今回は、
1.ヴァン・テ村の特産品のノンラー(円すい形の笠)作り
2.地域の伝統的な遊び(目隠しをしてアヒルを捕まえる遊び、吊り下げられた土鍋をたたいて砕く遊び)体験
3.フエのローカルフード「バイン・ベオ、バイン・ナム、バイン・ロック」作り
を体験しました。
さあ、みんなでヴァン・テ・ガーデンに向けて出発です!
本日の活動の場所や内容を説明。真剣に話を聞く子ども達
まずは「ノンラー」と呼ばれるヴァン・テ村特産の笠作り体験です。ヴァン・テ・ガーデンのスタッフから笠の作り方を紹介していただいた後、笠作りに挑戦しました。
ノンラー作りの説明に興味津々な様子の子ども達
子ども達も挑戦!うまく作れるかな。
つづいて、フエの伝統的な遊び体験です。ファム・クアン・アイ中学校の子どもたちは「目隠しをしてアヒルを捕まえるゲーム」、ラムモンクアン中学校の子どもたちは「吊り下げられた土鍋をたたいて砕くゲーム」を体験しました。
「目隠しをしてアヒルを捕まえるゲーム」は、プレーヤーは目隠しをして、ネットで囲まれた円の中でアヒルの鳴き声を聞いてアヒルを追いかけます。複数人が同時に動き、すべてのアヒルを捕まえたらゲームは終了です。
うまくアヒルを捕まえられるかな?!
「吊り下げられた土鍋をたたいて砕くゲーム」は、 各チームのプレーヤーは目隠しをして、吊り下げられた土鍋から数メートル離れたところに短い棒を持って立ちます。周囲の皆んなの声援を受けながら、最初に土鍋をたたいて砕くことができたチームが勝ちです。
土鍋たたきに挑戦する子ども
最後は、フエの伝統料理のバイン・ベオ、バイン・ナム、バイン・ロック作りです。ベトナム語で「粉もの」という意味の、米粉やタピオカ粉などの生地の上に、エビや豚をのせたフエの伝統料理です。子どもたちは作り方の説明を受けた後、自分の思い思いに「バイン」作りに挑戦しました。
自分の好きな「バイン」料理を作る子ども達
フエ伝統の「バイン」料理の完成です!
ヴァン・テ・ガーデンでの伝統文化の体験も終わり、最後にみんなで昼食です。ベトナムを代表する料理「揚げ春巻き」も作って、昼食に添えました。
きつね色になるまで揚げ春巻きを揚げる
最後に両校いっしょに記念写真を撮り、夏休みの課外活動を終えました。
課外活動を終えて、子どもたちからは喜びの感想がたくさん寄せられました。
「とても幸せで興奮しています。 ヴァン・テ村の文化的特産品の笠を作ったり、伝統の遊びを体験したり、揚春巻きの作り方を習ったりしました。 ありがとうございます!」
「今日の夏の課外活動は、他の学校との交流もあって、とても有意義でした。アヒルを捕まえたり、鍋をたたいたり、ノンラーを作ったり、伝統的な遊びも教えてもらったりして、とても楽しかったです。これからも、新しい場所に行って遊んだり、役に立つことを学んだりしたいです。楽しみにしています。 BAJサポーターのみなさんに心から感謝します。」
「とても面白くて、幸せを感じています。 みんなとても活発で、楽しく過ごすことができました。 これからもファム・クアン・アイ中学校との交流活動に参加したいです。」
BAJはこれからも、身近な環境や地域の伝統文化を守り続けようとする気持ちを育む授業を行っていきたいと思います。
※フエ事務所で今回の記録動画を作成しました。現地のたのしい雰囲気が少しでも伝わったらうれしいです。→ https://www.youtube.com/watch?v=u8yZOLW2Wdc
●この活動は、輝けアジアの子ども基金 のご支援や皆さまからのご寄付によって行われています。
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