報告者:フエ事務所 Dong
BAJベトナムは、安全安心で、環境に配慮して育てた野菜を消費者に提供するために、そして小規模農家の収入向上と安定を目指して、直売所を運営しています。
ベトナムは早期の新型コロナウイルス封じ込め策が功を奏し、仕事や学校が再開しています。しかし、この直売所も大きな影響を受けました。
新型コロナウイルス感染症が流行する中でも、幸い食品関連事業の営業は許可されていましたが、それ以外の業種は社会的距離を保つために臨時休業を命じられ、消費者が自宅で過ごす時間が増えました。その結果、スーパーやショッピングセンターへの外出を伴う買い物が減り、人混みを避けてオンラインショッピングや宅配サービスの利用が急増しました。そのため直売所への来店客数は、以前は一日100人以上でしたが現在は一日約70人まで減り、5月の利益はこの新店舗をオープンした2019年8月以来、最低でした。
経営悪化の原因は、フエ市の特徴として観光業に従事する人が多いことも関係しています。新型コロナウイルス感染症の流行により観光客が減り、そのため消費者は大きく収入が減少し、食費や生活費を節約するようになりました。その他にも、猛暑が続き農家の栽培が減少したことや、豚肉価格の高騰が続いていることなども挙げられます。
そこでBAJベトナム事務所では、オンライン販売を開始すると同時にフエ市内での配送無料サービスを導入したり、販売商品を多様化したりしました。
<フエの伝統的な加工品をつくっているお店から仕入れた商品>
<研修で訪れたランドン省の農園から仕入れた野菜>
直売所の主力製品である豚肉については、今後も価格を安定させて消費者が手ごろな価格で購入できるように継続したいと考えています。しかし販売する豚肉がない場合や豚の価格が上昇し続ける場合は、代替品の牛肉や魚、鶏肉の販売を検討しなければなりません。
今後は状況に応じて、価格設定や、生産性、質などについても農家と話し合いたいと思います。また車をつかった移動販売も検討中です。
以前ような状態に戻るにはしばらく時間が掛かかりますが、店舗と来訪客の感染防止のために消毒対策を続け、清潔な店舗を保ち、BAJベトナム事務所の事務スタッフ、店舗スタッフ、そして農家グループが一丸となって店舗の運営に最善を尽くします。
●直売所は独立して運営していますが、BAJベトナム人スタッフの直売所のサポート活動の一部については皆さまからのご寄付を活用しています。
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