消失した
マングローブ林を
防風林として
とりもどし
安全な教育環境をつくる
エーヤワディーデルタの小学校は、マングローブ林が消失した低湿平坦な三角州の水際にあり、荒天の影響を強く受けています。少ない予算のなかようやく建てられた校舎は度々損傷し、修繕が行き届かないため劣化が早く、教育環境が損なわれています。そこで、暴風雨を緩和し校舎の劣化・損傷を最小化すること、そして村の避難所ともなる校舎の避難時の安全性を高めることを目的として、校舎や敷地を囲む「マングローブの防風林」を作る活動を始めました。
前年から苗木づくりをはじめ、雨季なかばの7月にマングローブ樹木を学校校舎を囲むように植林します。複数の地元の樹種を使用することで、環情変動に強い自然に近い郷土のマングローブ林を復元しています。植林の際には、児童・村人への環境教育を実施するとともに、児童・教師らの体験植林や昼食会などのイベントにより、森林保全意識の啓蒙と当事者意識の醸成を図っています。
植林後の草取りやツル切りなどを、住民組織が関与し学校が行うことで、活動の持続性を確保しています。また、ほとんど消失してしまったマングローブ林を小規模ながら復元することで、防風林は、教材や展示林的な役割を果たします。児童には身近に接することができる「郷土の森」、村人には「地域固有の暮らしを支えた懐かしい森」となり、マングローブ林保全の啓発につながります。
●本事業は、皆さまからのご寄付により実施しています。
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