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交通の“要”、アングモ桟橋の再建を目指して :ミャンマー

交通の“要”、アングモ桟橋の再建を目指して :ミャンマー

報告者:マウンドー事務所 U Zin Min Htike

災害復旧事業は、5月にラカイン州を直撃したサイクロンにより破壊された基礎的な公共インフラの再建をはかるものです。BAJが事務所を置くラカイン州では、各地で建物や生活施設に甚大な被害が出ました。BAJは被災直後から当局に対して、学校、村落の井戸などの公共インフラの復旧支援を申し出てきました。BAJが手掛けている州都シトウェとの物流の要である「アングモ桟橋の修復活動」にかかる許可取得と着工後の様子を、マウンドー事務所のU Zin Min Htikeが報告します。

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BAJは1995年から、ラカイン州北部の基礎インフラの整備を行ってきました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の委託を受け、マウンドーから半島南端に至る主要道に約100の橋を建設し、さらに日本財団の資金により州内17郡の148校において校舎を新設しました。

 

ラティダウン郡のアングモ桟橋は、日本のODA資金と国連世界食糧計画の支援により、BAJが2005年に完成させました。われわれが橋を架け続けた道路とこの桟橋によって、人々はブティダウンからの船によらずに、州都のシトウェまで容易にアクセスできるようになりました。しかしながら、2023年5月14日に州を襲ったサイクロン・モカにより、この桟橋は大きく損壊し利用できなくなりました。州都へのアクセスに人々は再び時間と費用をかけなければならなくなるとともに、物流が制限されマウンドー地域の物価の高騰を招きました。

 

マウンドー周辺とその南北に広がる平地の人々の州都へのアクセスは、かつては山脈を超えたブティダウンからの
船の長旅が必要でした。桟橋が修復されれば、アングモまで車で行けば短時間の乗船で州都側にアクセスできます。


7月中旬、行政当局による技術調査と修理再建の見通しが立たない中、BAJはラティダウン郡長官から協力を打診されました。村落部における援助活動には、現場への移動を含む州当局の許可が必須です。BAJとしてはこの許可が得られれば、桟橋を修復できる旨回答しまた。

 

郡長官が行政手続きを側面支援し、迅速な許可取得に協力する旨表明したので、BAJはUNHCRに対し既存の委託事業資金の転用交渉を進めました。契約内容の変更になるためUNHCRはマウンドー事務所より上位の決定を要し、そのためにBAJは行政当局とUNHCRの間で、さまざまな調整と書面準備を続けました。ようやくUNHCRの了解を得ることができたので、BAJは州当局の許可取得手続きを正式にはじめましたが、何度も五月雨式に追加書類の提出を求められ続け、提出するたびに長期間回答を待つことが続きました。州都シトウェに何度も足を運び、州の首相秘書や担当大臣をはじめ複数の部署と折衝を続けました。なかなか許可はおりませんでしたが、ようやく10月12日に州から正式な承認書を受け取ることができました。

 

許可取得後速やかに着工できるよう、われわれは準備を進めており、10月16日には現場における初期の作業として建設資材の調達、現場事務所と倉庫の建設、コンクリート施工に要する真水の確保などはじめられました。修復前作業として、損傷した橋スラブ底部の覆いの解体を進めていたところ、11月13日にほんの数キロ先の国軍拠点をアラカン軍が攻撃しはじめ、戦闘が広がっていきました。工事は中断を余儀なくされ、現場職員は徒歩で避難を強いられ数日かけてマウンドーまで戻ることになりました。以降、周辺はアラカン軍の支配下となり、活動は中断したままです。




州内各地で戦闘が続く中でも、桟橋修復について各方面から多くの問い合わせがBAJにあります。この桟橋が修復されれば、シトウェ地域との間を隔てる5 kmほどの水路をフェリーで渡るだけなので、シトウェにある総合病院の傷病時の受診を念頭に、1日も早い工事再開を望んでいる人々が多数います。サイクロンで桟橋が壊れた後は20年前のように、山脈を越えたブティダウンを発する1日1便の船を予約し何時間も船に乗ってシトウェに行く状態が続いています。

BAJは、2024年度のUNHCRとの委託契約予算にもこの桟橋の修復事業を計上しています。地域の政情が安定し当局の許しが出次第、われわれは直ちに活動を再開する予定です。

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*翻訳は原文を生かし、補足は最小限にとどめました(大野勝弘)。



●ラカイン州におけるインフラ整備事業は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)および皆さまからのご支援で行っています。

●現在「30周年募金」受付中です!皆様からのあたたかいご支援をお待ちしております。

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