報告者:東京事務所 新石
5月14日、サイクロン・モカがミャンマー西部を襲いました。とくに被災したのがラカイン州です。被害の全容は明らかではないですが、一部報道では500人以上の死者といわれています。村落部の建物のほとんどが倒壊、損傷しており、国内避難民といった元々脆弱な状況の人々にも深刻な影響が出ています。私たちが活動する州北部のマウンドーでも被害が出ています。さいわいスタッフたちの人的な被害はなかったものの、同地域にあるスタッフの自宅や実家は深刻なダメージを受けています。
電話は16日午後から徐々につながり始め、24日にはおおむね各社の電話が常時使えるようになりました。インターネットも25日前後から徐々につながるようになりましたが、現在も不安定で連絡が取りにくい状況です。電柱も多くが倒壊しており、停電が続いています。
(5月16日撮影 アングモ桟橋近くの村落の被害)
(2000年代にBAJが建設したアングモ桟橋も損傷した)
サイクロン明けの16日からマウンドー事務所では敷地内の倒木などの片付けを開始し、避難していた機材を戻す作業や建物の修繕をおこないました。連絡が取れないスタッフ2名の安否確認を進め、17日に無事を確認できました。
(サイクロン上陸の翌日のマウンドー事務所の正門)
(マウンドー事務所敷地内で倒木の撤去などの清掃作業を実施)
(現地ドライバーの実家の家屋が全壊)
5月2日から事務所敷地内の教室での再開が叶った裁縫訓練事業は、サイクロンのため12日から中断していたましたが、16日に再開することができました。スタッフたちの迅速な復旧作業と訓練生たちの意欲に感謝です。
(サイクロン被害のなかで再開した教室での裁縫訓練事業)
(訓練生たちの自宅に貸出していたミシンを教室に再び移送して訓練再開)
一部報道でも伝えられる通り、被害の深刻なマウンドー南部への移動許可が出ず、国際機関やNGOの調査支援活動がしにくい状況です。私たちはサイクロン前から移動許可の必要がないマウンドー市街地での病院施設の修繕を実施していましたが、こちらは19日から再開しています。
先日、マウンドー郡長官と地区委員と会議の場を持ち、マウンドー南部の被災した学校校舎の修繕について話し合いました。移動許可が出るかが焦点ですが、実施できる見込みは高いと考えています。また、マウンドー市街地での被災した学校校舎の修繕についても相談しています。
昨年から中断をはさみながらも継続してきた今期の裁縫訓練事業は6月末に修了予定ですが、状況を見ながら8月ごろに来期の訓練事業を開始したいと考えています。また、前述の校舎修繕などの活動開始の見込みが立てば、そちらも同時に進めてまいります。
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