ラカイン州から「裁縫訓練を通じた女性の能力開発事業」の現況報告が届きました。入職8年目のU Zin Min Htikeは、ミャンマー南部タニンダーリ地方出身の35歳。ミャンマー人スタッフのナンバーツーとして 物流管理を中心に事務所を切り盛りしながら、この事業を担当しています。
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報告者:マウンドー事務所 U Zin Min Htike
BAJ マウンドー事務所では、1998 年以来さまざまな訓練を地域の人々に提供してきました。 そのうちの 1 つが、地元の女性が技能の習得を通じて自立していくことを目指した裁縫訓練です。多民族がともに学ぶことで平和で心が通い合う環境を作り出すこともまた目的としています。
2017 年に民族間紛争により中断をよぎなくされましたが、2022年よりBAJの内部資金によって、仏教徒のラカイン人10人、ヒンズー教徒およびイスラム教徒10人の研修生20人で教室を再開しました。コースは、基本的な仕立て技能の基礎コース45日間を6月から、進んだ技能の応用コース60日間を8月から、事務所敷地に設けた教室で順調に進めていました。ところが9 月下旬、またしても治安の不安定化によって通学による研修が当局から禁止され、中断してしまいました。
再開のめどがなかなか立たない中、BAJ は研修生が裁縫技能を継続的に維持向上する機会を何とか設けようと、指導員が研修生の家に訪問し指導する“訪問型”での研修を始めて試みました。研修生のうち4 名は進学などのため参加がかなわなくなりましたが、11 月末から現在に至るまで、16 名の家を指導員が週1回を訪問し指導する方法で続けています。
指導員と補助指導員が、小さなバッグの材料の生地を配布し、手縫いの方法を説明しています。数日後、再訪問した指導員らが検品と追加的な指導をしてより良い製品に仕上げました。
テーブルカバーの生地と刺繍材料を出来上がりサンプルとともに研修生に届けました。説明をすぐに理解し作業に取り掛かれる研修生が徐々に増えてきました。
2月までに、研修生の全員が、バッグ、テーブルカバー、ハンカチを手縫いで製品にできるまでになりました。
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現在、治安情勢がある程度回復したマウンドーでは、教室での集合研修を再開できるよう当局と意思疎通を図っていますが、当面訪問型研修が続きます。
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