報告者:マウンドー事務所 神永
ラカイン州では、同地域の子どもたちへの、安全で快適な学習環境の提供を目指し、学校校舎の建設を実施しています。(※8月26日より、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ラカイン州全地区で自宅待機の措置が取られるようになり、この事業は本日8/31日時点では中断中。)
ラカイン州北部ブティドン郡のクー・トー・セイク校の建設は、5月に開始し、現在までに作業全体の約50%が完了しました。8月に視察に訪れた際には、壁と屋根の建設に取り掛かっていました。
6月~10月の雨季に大量の雨が降るラカイン州。クー・トー・セイク校は周囲の土地に比べ低地に位置しており、土壌も柔らかいため、学校敷地内の泥濘がひどい状態でした。豪雨の際には冠水する可能性も高いため、基礎部分を通常の校舎に比べて厚くしています。
資材の運搬等、肉体労働が作業の大半を占める学校建設。近隣の村出身の若者が作業員として事業に参加していますが、高温多湿で足元は泥濘が酷い中、精力的に働いています。
下はBAJのエンジニアが作成した設計図です。あと2か月ほどで完成予定です。
下の写真は、クー・トー・セイク校の別校舎です。こちらも8年前にBAJが建設した校舎です。
教室数が不足しているため、複数の学年が同じ教室で授業を受けています。現在建設中の校舎完成後は教室も増え、学年ごとに1つの教室で授業を実施できるようになり、生徒たちがより快適に学習することができるようになります。
連日の激しい雨、内戦による治安の悪化、そして、今年は新型コロナ感染症の拡大と困難が多く、活動の継続すら難しい環境です。計画に遅れはありつつも、現場スタッフの尽力もあり、何とか完成までこぎ着けることができそうです。厳しい状況は続きますが、現場スタッフの安全第一を常に注意しながら、できる限りの活動をしていきたいと思います。
●ラカイン州における小学校校舎建設事業は、日本財団および皆さまからのご支援で行っています。
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