報告者:シトウェ事務所 神永
ラカイン州北部で進行中の「支援ニーズ即応事業」(Quick Impact Project)では、現地コミュニティの安全な水へのアクセスの改善を目的として給水設備の設置を実施しています。
6月初旬、ミャンマーで雨季が始まろうとしていた中、水源の掘削作業を開始しました。使用した掘削機は、以前、BAJがミャンマーの他地域で実施した給水事業で使用されていた機材です。今回の活動のために、マウンドーへ搬入し、現地で雇用したオペレーターとBAJの現地職員から成るチームを編成して、活動を開始しました。
最初に実施したブティドンの僧院での掘削作業は全工程が滞りなくすすみ、3週間ほどで完了しました。水質検査を行い、既存の水汲み場へホースを通して、給水を開始。現在は、僧院の居住者や近隣の住民が日々の生活に利用しています。
現在、ラカイン州で続く紛争の影響をうけ、多くの村人が僧院へ避難し、仮設住宅で生活しています。
僧院に居住している青年(写真中央)がボランティアで日常の管理をおこなっています。
僧院での掘削作業完了後、場所を移動し、現在は、ブティドン郡中心部に位置する市場で2つ目の給水設備の設置作業を進めています。水源の掘削は終了し、透明度の高い水が出るのを待機中です。まもなく安全な水を提供できるようになる予定です。
<多くの人が利用する市場>
今回ご紹介した2か所以外にも、同様の作業を数か所で実施していく予定です。新型コロナウイルス感染症のみならず、インフルエンザ等、様々な疫病の感染率が高まる雨季ですが、感染症予防策には清潔な水が欠かせません。より多くの村人が安全な水を使用できるようになるよう、精力的に事業を実施していきたいと思います。
●本事業は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の資金で実施しています。
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