報告者:ヤンゴン事務所 森
BAJでは、パアン技術訓練学校の運営を政府のカウンターパート(国境省教育訓練局)へ引き継ぐための活動の一つとして、指導員研修を実施しています。その初の試みとして他校の指導員が本校に派遣され、訓練生として一緒に研修を受けています。
訓練の様子(右から2番目の青年が指導員)
7月8日~12月20日まで、他校6か所(エヤワディー地域ラプタ校、シャン州ラオカイ校、クッカイ校、タニンダリー地域ダウェイ校、ラカイン州チャオピュー校、ポナジュン校)から26人の指導員がパアン技術訓練学校で訓練を受けています。
U Kun Kyaw Ye Aung(23歳。シャン州ラオカイ校電気科で指導歴3年)に研修の感想を聞いてみました。
「研修に参加できてとても良かった。特に、電気科の実習用に教材が豊富に整っているところが良かった。多くの工具を触り使い方を学ぶことができて勉強になった。これまでよくわからなかったこともクリアになったので、持ち場に戻ったらこれまで以上に上手に教えられると思う。」
休日に本校で支給されたTシャツを着てインタビューに答えてくれたU Kun Kyaw Ye Aung指導員
U Sai Aung Myo Thu(32歳。タニンダリー地域ダウェイ校の副校長。機械科指導歴9年)は、BAJが2007年にラカイン州シトウェ技術訓練校でバイク修理研修をおこなっていたときの研修に参加したことがあるそうで、ぜひ今回も参加したいと自ら志望して自動車整備コースに参加してくれたそうです。
「他校では、指導員の経験で教えているというのが現状。ここは、技術を理論的に学べるところが魅力。ダウェイ校は、これまでバイク修理コースしかなかったがこれから自動車整備コースが始まると聞いて学びたいと思って参加した。ここで学んだことをもとにカリキュラムやスケジュール全てを変えなければならない。持ち場に戻ったら、できる限りここと同じように教えたいと思う。来年も指導員研修はあると聞いているので同僚を推薦するつもりです。」
お休みの日に訓練生と一緒にサッカーをしているところインタビューに答えてくれたU Sai Aung Myo Thu指導員
今回、他校からの指導員を初めて受け入れましたが、各科のリーダーとして国境地域から参加する不慣れな訓練生をまとめる役を担ってくれました。持ち場で教えた経験が少しでもあることが学ぶことへのモチベーションとなったようで、とても熱心に訓練に参加していました。ここで訓練生として過ごした経験がきっと役立つと信じています。それが、パアン校のみならず教育訓練局の能力向上につながるはずです。
これまで、職員の投入のみで本校の引継ぎの準備をしていましたが、2019年は将来、ここで教える指導員のための官舎がカウンターパートの予算で建設されました。みなさまのご協力により、少しずつですが、引継ぎも進んでいます。
●本事業は、日本財団の資金で実施しています。
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