報告者:ヤンゴン事務所 塩野目
春光懇話会の有志企業3社さまからのご寄付により、2月から3月にかけて中央乾燥地域の7村にて既存井戸修繕プロジェクトを実施しました。
この地域では、1980年代に供与された深井戸の多くが寿命を迎え、近年、老朽化した井戸の改修が急務の課題となっています。
井戸の修繕とは、揚水ポンプ一式を一度取り出し、アクセサリーの洗浄や錆取り・交換などを行い、井戸孔洗浄、そして揚水ポンプ一式を再設置する作業で、井戸1本あたり2~4日ほどかかります。
揚水ポンプを取り出している様子
取り出したポンプの確認作業
揚水ポンプの再設置
修繕後の揚水量の計測
一連の修繕作業により、井戸の取水部分の目詰まりが軽減し、より清潔な水を得られるようになりました。
また、井戸の揚水量も増量し、7村合計7,020人の村人たちが本事業の恩恵を受けています。
対象の7村のうち4村では、故障のため揚水量がゼロの状態でしたが、修繕作業により7村平均で300%揚水量が増量しました。
さらに、村人たちと一緒に作業を進めたことで、村人自身が井戸修繕や維持管理に関する知識を深めることにもつながっています。
4月26日にはドナーである春光懇話会有志企業の方がニャウンウー郡にある事業地の1つを訪問し、故障中だった井戸が修繕されたことで、十分な水が再び使えるようになったことを確認しました。
このプロジェクトは、元BAJマグウェ事務所スタッフが昨年立ち上げたNational Water Service Group (NWSG)が修繕作業を、BAJはドナーとの調整や実施サポートをそれぞれ担当して進められました。
●本事業は春光懇話会の日立アジア社、損保ジャパン日本興亜株式会社、日立ソーエレクトリック&マシナリーによるご寄付により実施しました。
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