報告:ヤンゴン事務所 森
BAJは、2016年までに、ミャンマーで241校の学校校舎の建設・修繕を行ってきました。2012年10月からは日本財団の資金を得て、ラカイン州での学校建設事業として「5年間で100校の学校を」と本格的な学校建設事業を実施しています。
第2期として、2017年9月より、さらに5年間の延長が決まり、80校の学校建設に加えて、PTA強化や防災訓練のワークショップ、教材林の植林、図書の設置などさらに充実した事業を予定しています。
先日、そのなかの教材林植林の活動準備のため、植物博士の専門家と共に、ラカイン州の南部へ出張してきました。
村人たちに校庭内に植えている植物のこと、誰のアイデアでどんな木を植えたのか水やりは?夏休み中は誰が管理しているのか?伝統薬に詳しい村人がいるか?今後の活動にヒントになる話を聞きだしながら、村の散策をしました。
何か新しい活動を始める際には、やる気のある村でやることが鉄則ですが、その見極めが難しいです。いくつかの指標をもうけて、村に何度か通いながら20校の中から5校まで絞りこみました。その5校へ植物博士の専門家と学校を訪問して、村歩きした結果、4校を新しい活動の対象村としました。(新しい活動の詳しい内容は、またの機会にご紹介します。)
ある村では学校の授業が始まるところだったのですが、特別ゲストが来たからということで、先生が子どもたちに植物博士の専門家の村歩きに同行するよう指示してくださいました。私は、村人と子どもたちから、下痢や咳に効く葉を教えてもらいました。もぎたてライムもいただきました。
子どもたちは、村にある植物や木の名前をよく知っていて、都市部で暮らす子どもとの違いが垣間見れました。あれこれ、教えてくれましたが、ラカイン名なのでミャンマー名とはちょっと発音が違うんです。みんなで、ラカイン名、ミャンマー名、英名、和名を教え合いながら村歩きは続きます。
まだ食べごろではないグアバをとって差し出す女の子たち。顔にはタナカぬっています。
村の中にタナカの木を植えている家も。売ったら結構、言い値で売れるはず。
椰子の木に絡みつく胡椒
木が生い茂る中にはいると自然と木登りが始まります。
おじいさんが軒先にしげるタマリンドの葉っぱを収穫中。今日のばんごはんのサラダかスープにいれるんでしょうね。
散策が終了すると、すかさずスタッフがお店で子どもたちへのご褒美の飴を購入。
村案内への感謝の気持ちです。
ミャンマーでは、今年度から政府の小学校1年生の教科書が日本政府の支援で改訂されました。カラフルなイラストがたくさんあって、興味がわきそうです。
教室にあった理科の教科書見てみると、結構、難しそうな植物の生態を勉強するページを発見。これから、益々、教育の質の向上が求められていくのだと感じています。教科書からだけ学ぶのではなくて、生きた教材からもたくさん学んでほしいと願っています。
●ラカイン州における学校建設事業は、日本財団および皆さまからのご支援で行っています。
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