報告者:マウンドー事務所 今村
ミャンマーは自然災害が発生しやすい国です。その中でもラカイン州は、ミャンマーの中でもサイクロンの通り道となりやすい場所の一つとなっています。
今年もやってきたサイクロンの名は、サイクロン「モラ」。
上陸予定前日には、サイクロンへの警戒警報が出ました。
5月29日夜10時くらいから激しい雨と風が始まり、深夜さらに激しくなります。
そして翌日、朝起きて外を見たら事務所が大惨事になっていました。
木が倒れてます。
屋根が吹き飛んでいます。
建物が崩れています。
もちろん、BAJ事務所だけでなく、マウンドー県(マウンドー郡とブティドン郡)全体にサイクロン被害が出ました。
5月30日のマウンドー市街地の写真です。
午前11時半の時点では、まだ道路に倒れた木や電柱がそのままになっていて、車輛で通行できない場所がいくつかありました。
写真のように、午後4時半には、地元行政が道路の障害物を撤去し、かなりの部分が通れるようになっていました。
下の写真は、BAJからUNHCR事務所までの道路です。
電柱が全て倒れてしまっています。マウンドーは2015年にもサイクロンコメンにより、被害を受けています。BAJ事務所の被害は大きいですが、2年前と比べ今回のサイクロンでは地域の被害は小さかったと言えます。
ミャンマー政府の発表によると、マウンドー県内全体の被害状況としては、家屋の破損が14,990軒、学校校舎の破損が364校舎となっています。
BAJはラカイン州で日本財団と5年間の学校校舎の建設事業を実施中ですが、この事業で造った校舎は今回のサイクロンでも被害を受けませんでした。
写真の3つの建物のうち一番左側にあるのが、BAJが4年次事業(2015年9月~2016年8月)で建設したのものです。他の2つは、ミャンマー政府の建設によるものです。
BAJが建てた校舎は被害がありませんが、他の校舎2つは屋根に損害が出ています。この事業では、災害に強い校舎を作っていると改めて示すことができました。
今回のサイクロン被害への対応については、行政の動きが早く、資金も独自に調達できているようです。地元教育行政も被害を受けた校舎の修繕を計画立てていますが、全てをカバーすることを難しいようです。
BAJは、行政機関の修繕対象から外れてしまった校舎の修繕を計画中です。引き続き皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
●ラカイン州マウンドー事務所での活動は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、日本財団、および皆さまからのご支援で行っています。
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